教育とは何か
今回は鈴鹿市で「あなたの塾Find」を運営されている森先生にお話をうかがいました!
森先生の塾は、普通の進学塾とは違った方向から「教育」というものを捉え、子どもたちにとっていちばん必要なことを学ぶ場を提供している素晴らしい施設です。
今回は、森先生がどのようなサービスを提供しているのか、そして、どのような考えからそういったサービスを提供するに至ったのかを伺ってきましたので、ぜひ楽しんでお読みください!
(今回、初回インタビューということで特別版としてインタビューを動画で撮影させていただきました。森さんと不定期でやっている「ねじまきラジオ」の特別編という形でお送りしますので、よろしければ動画もお楽しみください!)
interview
ーー森先生の塾はどういったものなんですか?
いわゆる発達障がいの子どもたちや、不登校になっていたりなりそうだったりするような子どもたちに学びの場を提供する、そんなに肩肘張って頑張らなくてもいいんだよっていうようなを伝える大人代表として存在しようかなと。
ーー他の塾との違いはなんですか?
尊敬していた先生が、塾の先生なんですが、学生時代にいまして、ぼくはもともと教師を目指していたのですが、なかなか自分のやりたい教育をすることは実際の学校の現場では難しいということを感じまして、それだったらあまり楽しくやれないんじゃないかと思っていました。
その時にまた、その尊敬する先生と会う機会がありまして、その方が「モンテッソーリ教育」の本場、イタリアやスペインへ行っていたという話をきき、開口一番「そこへ行けばどうか」という話をされました。
正直いろいろ悩んでいたのですが、そこではとりあえず先生から「塾はやめとけ」と言われまして、なぜかと言いますと、塾という形でやっていくとやはりいい大学へ入る勉強など進学塾のイメージが強く、そういった方向だけが教育ではない、ということをお話ししてくださって、もっと根本的な学びであったり、いろんなものの見方をできるようになる教育が必要だと感じていたこともあり、とても共感しました。
また、その当時、ぼくは発達障がいの子どもが入所する福祉施設で働いていまして、そういった子たちっていうのは、困り感であったり、好きなものであったりが見えやすい、はっきりしているので、気に入ったことについてはめちゃくちゃ集中してやるし、そこで子どもたちを見ているうちに、できないことに着目するのではなく、そういった良い部分を伸ばしてやりたいという気持ちが強くなりました。
これは発達障がいの子どもに限った話ではなく、そういう括りではない子どもたちも、それぞれまったく違うひとりの人間であって、それぞれに得意・苦手はあります。そこで、福祉施設で培った、それぞれの特徴を見抜き、それぞれに合った対応をしていくというやり方で、ひとりひとりに適した教育を目指したいと思ってやっています。
ーー子どもたちにはどのような変化を感じますか?
テストなどのわかりやすい評価基準がない部分をやっているので、客観的には、目に見えてわかりづらいという部分はあります。
ただ、こちらとしてもそういった、テストの点であったり、検定に合格するといったところは初めから目指していません。
ぼくと関わっている時間の意欲だったり、打ち解け方だったりの変化はすごく感じます。
ひとみしりだから何も話せないのではないかと心配して電話してこられる保護者の方もいらっしゃいますが、どんな子も真摯に向き合っていれば話してくれるようになります。
勉強面はその子自身に任せているので、無理やりさせることはありません。
その子が楽しいと思える時間の提供をまず一番に考え、自己肯定感を高めてくれることを優先しています。
ーー先生として必要なことはなんですか?
少人数だからこそできることですが、子どもの「様子」や「変化」をしっかり見極めることが必要です。
また、保護者へのフィードバックで、何ができているのかなどの話し合いも積極的に共有します。
教育、というよりもいわゆる療育では、「探偵力」、「推理力」とでもいうようなものと、その次の段階では「交渉力」が必要になってきます。
どちらかというとぼく自身の感性に頼っている部分が大きいので、なかなか言語化は難しいのですが、まず観察し、子どもがどう感じているのか、どういった理由で困り感が発生しているのかということを考え、対処し、その後で、一般化された発達障害児の考え方についての研究書などを探し、思考したこととの擦り合わせをし、さらに対応を最適化していく。そして、自分でもブログなどにアウトプットし、客観的に読んだ時の違和感などを調べ、子どもに対する自分のセンサーの精度を上げていく。
そういうことを繰り返していくと、推理力があがります。そうすると、子どもの一歩先がわかるようになる。先回りして対応することができるようになるんです。
ぼくが先回りして対応することで、子ども自身も、自分をコントロールする方法を学んでいきます。躓くことがあったり、嫌になりそうな時、どうすれば自分の爆発しそうな感情を抑えられるかという方法を知っていくんです。
ーー森さんの教育の目指すところは?
まず、子どもが自分でやっていて楽しいことをみつけることです。これは先ほど言いました「推理力」を磨いていくことで見つけ出していきます。楽しいことをみつけ、本人の能力を存分に発揮できるようになればいいなと思います。
また、社会で生きていくなかで、やりたいことだけをやっていくというのはやはり難しいので、そこでぼくが子どもたちに、どこまで社会を教えられるか、伝え方の部分で、「交渉力」が大切になってきます。
少しでも社会のルールを受け入れ、本人の落とし所を見つけ、自分を自分でマネジメントできるようになればいいなとおもいます。
おわりに
あなたの塾Find代表の森先生、本当にありがとうございました。
熱い想いを語っていただきました。
ここまで子どもたちに真剣に向き合っている先生はなかなかいません。森先生に出会えた子どもたちは本当に幸運だと思います。
今回は初めてのインタビューということで、友人の森先生にお付き合いいただきました。これからたくさんの人に出会えることを楽しみにしています。
よろしくお願いします!
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